理学堂 ヒトと人と人間

三次救急病院で理学療法士をしている私が、日々感じている疑問やみなさんにも有用な情報を発信して行きたいと思っています。テーマであるヒトと人と人間に着いてもちょこちょこ更新して行きたいと思います。

片麻痺患者様への自主トレ紹介


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私の勤める病院では、いわゆる急性期病院で1患者様あたり1日平均1.2単位程度のリハビリ時間となっています。

 

誰でも分かる通り明らかにリハビリの時間が足りません。

当院に限ったことではないですが自主トレが非常に大切になります。

そこで、今回は、私が片麻痺患者様へ行って頂いている自主トレについて

ご紹介します。

まず、第1に寝てないで下さい。ヒトは基本抗重力位で活動する生き物なので、臥位でのトレーニングはあまりオススメしていません。

極力車椅子座位、その上でトレーニングとして頭の上に砂嚢(500g〜2kg)を乗せた状態でアップライトな姿勢保持(3分を数セット)やそこから骨盤前後傾をしてもらったりしています。車椅子にはクッションを敷かないようにしてもらっているので、除圧の指導もしておきます。

これは、ほんとはセラバンドを使って下図

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のように輪っかを作って頭頂とお尻にかけて行いたいのですが、これは片麻痺患者様が自分で行うのが難しいので、砂嚢を乗せることで代償しています。

脊柱に対して軸圧を掛けたいんですね。あとは、骨盤前後傾させて下さいと言っても、骨盤はそのままで脊柱だけで運動しようとする方が多いので、正しい運動が出来ていなければ砂嚢が落ちてしまうようになっています。

 

この、砂嚢を乗せて行う自主トレはいろいろなところで応用出来ると思います。例えば

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上図の場面で頭に砂嚢を乗せましょう。自然とアップライトな姿勢が意識され、脊柱の協調性トレーニングにもなってきます。

 

ちょっとした工夫ですが、結構重宝しているものです。

これらは、自作の方法なので、ご指摘や皆さまの自主トレ方法などもコメント頂けたらありがたいです。