私の考えるヒトの身体構造的特徴③
本日は脊柱についてです。
魚類は脊柱の側屈運動を使って泳ぎます。哺乳類は脊柱の屈伸を使って移動します。哺乳類の中でもヒトは回旋を使って歩行します。
これから説明していきますが、これは生物間での骨格の違いを勉強していて気がついたとても
面白い話です。私の推測の域を出ないのはあらかじめご了承ください。
魚類は尾びれを左右に振って泳いでいます(脊柱の側屈)、哺乳類は脊柱の屈伸で推進力を生み出しています。イメージ湧きますか?魚が泳いでいる姿はイメージしやすいと思います。
Fig1:チーターの走行 https://ameblo.jp/oldworld/entry-10046398340.htmlより
Fig1を見ると脊柱をよく屈伸させているのがよくわかります。
では、哺乳類の中でも唯一、日常的に二足歩行をしているヒトはどうでしょう。おそらく回旋が大切になっていると思います。
Fig2:ヒトTh6 上から
Fig3:ヒトTh6 横から
Fig4:チンパンジーTh6上から
Fig5:チンパンジーTh6横から
Fig6:ゴリラTh6上から
Fig7:ゴリラTh6横から
Fig2〜7はeSkeletonsさんからお借りしてます。
http://eskeletons.org/boneviewer/nid/12539/region/vertebrae/bone/thoracic_vertebra_3
ヒトでの胸椎で最も回旋が大きいと言われるTh7の画像を用意できればよかったのですが、見つかりませんでした。ヒト・チンパンジー・ゴリラの胸椎を見比べてみるとどれも似ていますが上関節突起の角度が大きく違います。ヒトでは回旋を生むために3次元的角度(ハの字)になっていますね。チンパンジーでもわずかに見られますが、ゴリラでは屈伸以外出来ない構造となっています。
歩行時における回旋は、歩行効率化・安定化には必須で二足歩行における各種のバランス反応には必須の部分になります。円背や脊椎可動性低下を起こすと本来必要となるこのヒト特有の機能が失われてしまうのです。ヒト特有というか正常二足歩行には必須と考えています。
骨格を比較してみると、ヒトらしい動きに必要な機能・要素がよく見えてくる気がします。
また、分かりにくい事や指摘があればコメントおねがいします。
では、また。