まだ歩けないから帰れない。
久しぶり更新になります。
そんな更新で、こんな小言をすいません。
長寿大国日本=寝たきり大国日本
長寿から健康寿命へ医療の意識が向けられるようになってしばらく経つと思いますが、なかなか実感がわきません。
また、地域包括ケアが本格的に始動し始めましたがなかなか一般の方々には認知されていない印象です。
人は五体満足でないと不幸・かわいそう。
この思考が日本人は非常に強いと思います。剣道・柔道・弓道など、古来から日本で行われてきたこれらのものは「型」を非常に大切にしていたり 「道」という言葉が使われており、こうあるべきと言う考えが強いものと思います。
このように、日本人は「〜〜はこうあるべきだ」「〜〜はこうでなくてはならない」という思考が強い人種です。
「人は歩けないといけない」、「人は物忘れしてはいけない」などの考え方が残っている限り日本の医療は上手く回らない気がします。
歩けなくても、片手を無くしたとしても、目が見えなくも人は人です。
入院期間の短縮、地域でのケアが言われている昨今、自分の暮らしたい所へ早く行くためには本人の努力だけではなく周囲の協力が必要不可欠です。
介護休暇制度をじゅうぶんに活用できる社会が作られれば、当たり前ですが入院期間は短縮するでしょう。
長くなりましたが、言いたい事は歩けなくてもご飯食べれればお家で生活できると思います。お家でリハビリすればいいとおもいます。
まとまらない文章で申し訳ありません。
認定理学療法士 合格発表 でましたね
平成29年度 認定理学療法士試験の合格発表が本日ありました。
私自身は脊髄障害認定試験を受け、無事合格いたしました(^^)
全体合格率は64%と昨年に比べてだいぶ低くなっていました。
今のところ、保留者の発表がされていないので低くなっているのでしょうか?
驚きなのは、運動器認定の人気です。全23領域あるなかで合格者1510人中424人が運動器なのです。
およそ1/3を占めることになってます。運動器理学療法の発展においていかれないように他領域の皆様も頑張らなくてはですね。
認定理学療法士の名に恥じぬよう精進してまいります。
追記:私の同僚が不合格で協会に問い合わせたところ、今年は保留制度は無しになったとのこで現段階での合格者が全てだそうです。
理学療法士である私の年収
GoogleやYahoo!などの検索で「理学療法士」と入れると、それに続いて「理学療法士 年収」と第2検索ワードが出てきます。
理学療法士の皆さんもしくは、これから理学療法士を目指す学生さんは年収に不安や不満が多いのでしょうか?
私自身は、月給があと五万円増えたら大満足と言うのが現状です。
しかし、私の職場は残業もそれほどなく有給も非常に取りやすい恵まれた職場だと思っているのでそれほど不満はありません。
正直、理学療法士ひとりの稼ぎで家族を養うのは非常に厳しいとは思いますが共働きでパートナーが正社員である程度収入を得られているようであれば生活に困る事はそれほど無いでしょう。
そのように感じている私の年収ですが、昨年度417万円でした。8年目、正社員でこの年収は多いのか少ないのか?どうなのでしょう?
私の住む県の28歳男性の平均年収は413万円だそうです。全国平均では408万円。
まぁ、全国的にも県内でも平均といったつまらない結果でした。
理学療法士の平均年収を調べてみると25〜29歳男性で389万円、30〜34歳で418万円でした。
理学療法士に限れば、少し高収入な方みたいです。
しかし、今後の昇給には正直不安はあります。一般的に言われている事ですが理学療法士は昇給が少なく40・50歳になった時には、平均年収を下回ってしまう心配があります。
私より、10年ほど早く就職した先輩方の時代は私たちより初任給で6万程度高かったそうです。私の職場は、今のところ昇給が年5000円強なので私はまだ、先輩方の初任給に追いついていない計算になってしまいます。
その先輩(45歳 課長)は年収600万程度だそうです。正直驚きました。私が45歳の時には絶対にこの額はもらえないでしょう。
こんだけもらえれば、講習会も行き放題なのに…
今後、新社会人となる理学療法学生さんや転職の際には、昇給が見込めない分初任給が大切になりそうですね。
その他で有給消化や残業時間も大切ですね。
昨年度の私の職場の平均残業は月7時間程度(私自身は4時間程度)、有給消化率は平均108%(私自身は120%)。この有給消化率はヤバイですよね。
入職した頃は今の半分以下の人数しかいなかったのでなかなか休めませんでしたが、今ではかなり自由がききます。子供の体調不良時にも周りがサポートしてくれます。
年収だけ見れば、それほど魅力的ではありませんが就労環境は非常に良い所だとおもいます。
これから、就活する皆様給料に加え最低でも残業と有給消化は確認した上で就職先を選べるかが後の自分のスキルアップにかけられる時間が作れるか作れないかの大きな分かれ道になると思います。
就活生・転職中の皆様良い職場に巡り会えますように。
オステオパシーの門を叩いて
以前より、興味のあったオステオパシー。金銭的な理由から、なかなか学ぶ事が難しかったですが、今年度ようやく年間通してのコースを受講できる事になり、早速先日に第1回目を受講してきました。
これまで理学療法を考えて来ましたが、オステオパシーは似て非なるものでした。徒手での治療が中心となる点は同じですがその考え方は全く異なるものでした。オステオパシーとは哲学だそうです。正直まだよく分かりませんが。
しかし、特別視する物ではなくその哲学は腑に落ちる物でした。
水の移動が遮られている部位へアプローチし、全身の自己治癒力を高める。
例えば変形性膝関節症。除痛のため運動学的視点でストレッサーを減らす事を考えていました。膝へストレスを与えている原因となっている関節運動や筋力低下を割り出し改善する。全身を観るという点では変わりませんが、昨日学んで来たものは、膝関節の治癒を遮っている部位はどこか(膝への血流・リンパ・間質液の移動など)全身のどこかでその流れが滞っているので、修復が充分に行われない。そして、その滞った流れを改善するために膜や関節を徒手的に治療する。
これまで、考えてきた理学療法と共通する点も多々ありましたが、根底が違うという印象でした。
まだ、皆様に有用な知識・技術をお伝えすることは出来ませんが、今後に期待して下さい。
前回の糖尿病療養指導士のススメでもお話ししたように、このオステオパシーの知識・技術は今後更に活躍して行くものだと思えたので頑張って学んで行きたいとおもいます。
糖尿病療養指導士取得のススメ。
医療業界における2025年問題。ご存知の方も多いと思いますが、いわゆる「団塊の世代」の方々が75歳以上となり、後期高齢者となる年です。
そこまでは、これまで通り我々PTは現状と同様の理学療法を提供して行くでしょうが、その後が問題です。1つは団塊の世代の方々が亡くなられると、一時的にですが現制度のリハビリテーション対象者が減少する。もう一つ、その頃には医療業界の発展で治す医療から予防する医療が中心になっていくとも言われています。
そうすると、これまで病院で提供されてきたリハビリテーションとは違った形の理学療法が求められてくると思います。
糖尿病は今後も世界的にどんどん増えていくと考えられています。1型糖尿病に関しては偉い先生方が2025年までに治る病気にする!と頑張って研究を進めているようですが、糖尿病の中で1型糖尿病は本邦では5%、2型が95%となっています。
糖尿病はあらゆる疾患のリスクとなります。腎症、網膜症、神経症、心筋梗塞、脳卒中など。これらを発症してかかる医療費は莫大でこれを抑制できれば日本の医療費も大きく削減できる事でしょう。
現に私の住む地域でも、数年前まで糖尿病専門医が少なく、糖尿病性腎症を発症し透析導入となる方の割合が全国トップレベルだったそうで市政・県政を圧迫していたそうです。そこで糖尿病専門医に来てもらい少しずつ成果を出せているようです。
そんな中、私も専門医に教えてもらいながら糖尿病療養指導士を取得いたしました。
今後、大活躍して行きそうな資格で今改めて取得してよかったと感じています。試験自体はリハ職では苦手とする方の多い、薬や合併症の病理など新しく取得しなくてはならない知識が多く、症例報告も実際に経験を積んでいないと結構苦労するんじゃないかと思います。が、取得する価値は十分です。これから活躍する資格だと思うので皆様も是非頑張ってみてください。
私の考えるヒトの身体構造的特徴③
本日は脊柱についてです。
魚類は脊柱の側屈運動を使って泳ぎます。哺乳類は脊柱の屈伸を使って移動します。哺乳類の中でもヒトは回旋を使って歩行します。
これから説明していきますが、これは生物間での骨格の違いを勉強していて気がついたとても
面白い話です。私の推測の域を出ないのはあらかじめご了承ください。
魚類は尾びれを左右に振って泳いでいます(脊柱の側屈)、哺乳類は脊柱の屈伸で推進力を生み出しています。イメージ湧きますか?魚が泳いでいる姿はイメージしやすいと思います。
Fig1:チーターの走行 https://ameblo.jp/oldworld/entry-10046398340.htmlより
Fig1を見ると脊柱をよく屈伸させているのがよくわかります。
では、哺乳類の中でも唯一、日常的に二足歩行をしているヒトはどうでしょう。おそらく回旋が大切になっていると思います。
Fig2:ヒトTh6 上から
Fig3:ヒトTh6 横から
Fig4:チンパンジーTh6上から
Fig5:チンパンジーTh6横から
Fig6:ゴリラTh6上から
Fig7:ゴリラTh6横から
Fig2〜7はeSkeletonsさんからお借りしてます。
http://eskeletons.org/boneviewer/nid/12539/region/vertebrae/bone/thoracic_vertebra_3
ヒトでの胸椎で最も回旋が大きいと言われるTh7の画像を用意できればよかったのですが、見つかりませんでした。ヒト・チンパンジー・ゴリラの胸椎を見比べてみるとどれも似ていますが上関節突起の角度が大きく違います。ヒトでは回旋を生むために3次元的角度(ハの字)になっていますね。チンパンジーでもわずかに見られますが、ゴリラでは屈伸以外出来ない構造となっています。
歩行時における回旋は、歩行効率化・安定化には必須で二足歩行における各種のバランス反応には必須の部分になります。円背や脊椎可動性低下を起こすと本来必要となるこのヒト特有の機能が失われてしまうのです。ヒト特有というか正常二足歩行には必須と考えています。
骨格を比較してみると、ヒトらしい動きに必要な機能・要素がよく見えてくる気がします。
また、分かりにくい事や指摘があればコメントおねがいします。
では、また。