私の考えるヒトの身体構造的特徴②
Fig1:生物の進化大図鑑 河出書房新社 2010より
まず、骨格ですが、Fig1がチンパンジーとヒトを比較したものです。構成している骨自体はざっくり同じものがほとんどですが、その形態は結構違いますね。
まず、わかりやすい骨盤から。
骨盤ですが、大きな所ではチンパンジーの骨盤は縦に長くヒトでは、横に広くなっているのが分かるかと思います。
これは、二足歩行に伴いそれまで前肢(上肢)で支えていた上半身の重さを下肢だけで支えることが必要となり大臀筋が大きくなる必要が出たためという事と、これまで腹前壁でハンモックのように支えていた内臓を下から支える必要が出できた為と言われています。
そう考えると、ヒト大臀筋の進化は二足歩行を始めてからという事になり比較的最近になり急に大きくなった筋肉なのだという事がわかります。この極短期で急造された大臀筋ですので、やはり加齢に伴い弱化しやすいのも頷けます。
逆に言えば、ヒトの正常二足歩行には必要不可欠な存在だと再認識できますね。
次回は脊柱について。