脊髄損傷の予後予測について①
脊髄損傷の機能予後については探せば比較的データは見つかりやすいと思います。
ただ、データは古いものが多く現行のリハ体制では充分活用できな物も多いと感じます。
急性期における予後予測をざっくり言うと、
完全麻痺では
1,受傷時よりも一年後1髄節までは改善することがほとんど。
2,AIS:A→B〜C10-15%、AIS:A→D5%
3,急性期MRI T2強調画像にて1椎体以上の信号変化のある症例は機能予後が不良であることが多い。
不全麻痺では
1,受傷72時間時点で改良フランケル分類Bであれば半数以上が改良フランケル分類CorDへ改善する。改良フランケル分類Bの中でもB3(痛覚残存症例)は機能予後良好者が多い。
2,受傷72時間時点で改良フランケル分類Cであれば半数以上が改良フランケル分類D(歩行可能)へ改善する。
歩行獲得に絞ればかなり正確な予測が可能です。
Fig:1認定理学療法士講習会資料より
Fig:2認定理学療法士講習会資料より
Fig:2はFig:1のグラフ部分だけを切り取りました。
これはL3とS1の筋力と触覚から一年後の歩行獲得率を予測する式になります。
比較的簡単に評価でき、私自身重宝しています。
ざっくりとですが、急性期における予後予測について触れてみました。
ざっくりじゃなく、ちゃんと教えてくれ!データの出元が知りたいなどのコメント頂ければと答えいたします。