理学堂 ヒトと人と人間

三次救急病院で理学療法士をしている私が、日々感じている疑問やみなさんにも有用な情報を発信して行きたいと思っています。テーマであるヒトと人と人間に着いてもちょこちょこ更新して行きたいと思います。

バイタルサイン・リハビリ時のリスク管理について本気出して考えてみた④


スポンサードリンク

呼吸における、リスク管理ですね。

呼吸の評価は沢山あり、その場で行うものとしては聴診・触診・視診・打診になります。私の中でこれらはリスク管理という観点からはわざわざ、ここでお伝えするようなものは感じません。

呼吸回数やSPO2が直結してくるかと思います。特にSPO2についてですが、COPDの患者様では結構注意が必要だと思います。臨床ではSPO2とPaO2の解離症例が存在します。これはボーア効果によるものであり、血中二酸化炭素量の増加ともなうpH変化でヘモグロビンの酸素解離曲線が変位するものです

f:id:hipt0701:20180322000923p:image

Fig:1 ウィキペディアより

Fig:1はあくまで、イメージの画像てすがSPO2が高値でも正常よりPaO2が低値である事がわかります。

経験談になりますがこの様な生理学的変化が生じている患者様は、PaO2は低値でもあまり呼吸苦は感じていない様です。

また、この様な方はCO2ナルコーシスにも要注意ですね。ナルコーシスは見たことある方であればわかると思いますが、明らかにぼっーとします。昨日までとは受け答えの速度や表情が変わってくるので結構分かりやすいと思います。本人に聞いてもぼっーとすると言う方が多い気がします。悪化すれば呼吸器管理になるので見逃せませんね。

あと、もし何か身体のなかで変化が生じてくれば最も早く反応が観察出来るのは呼吸数ですね。ただ、この呼吸数はNsの急変対応時のバイタルチェックでも1番見落とされやすいそうです。

 

会話しながらリハビリをしていれば、呼吸に関しての異変は比較的すぐ気づけると思います。